非常に高い一貫性と強力な火力を併せ持った全体技使い、拘り眼鏡ニンフィア。
初手で中央にニンフィア、隣に猫騙し役を置いて集中や猫ワイガなどを妨害してボイスを通す筋が単純かつ強力。
この戦術の前提となる猫騙し役はトリプル最メジャー猫ワイガポケモンであるカポエラーの上から猫騙しが出来る事がほぼ必須であるだろう。
実際レートではガルーラ+ニンフィアの組み合わせが多く存在し、それは強力なものだったので使う側での考察を開始。
結果、ニンフィアのメジャーな障害となる鋼、炎にガルーラ以上の強さを持ち、且つカポエラーより早い猫騙し使いである最速メガカメックスとの並びを構築の始点とした。
ポケモン | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
カメックス | しおふき | あくのはどう | はどうだん | ねこだまし | カメックスナイト | あめうけざら |
カポエラー | インファイト | フェイント | ねこだまし | ワイドガード | カゴのみ | いかく |
ヒードラン | ふんか | ラスターカノン | だいちのちから | まもる | シュカのみ | もらいび |
クレセリア | サイコキネシス | でんじは | スキルスワップ | トリックルーム | ラムのみ | ふゆう |
霊獣ランド | だいちのちから | いわなだれ | とんぼがえり | めざめるパワー氷 | とつげきチョッキ | いかく |
ニンフィア | ハイパーボイス | ムーンフォース | めざめるパワー地面 | サイコショック | こだわりメガネ | フェアリースキン |
カメックス 167-92-121-124-126-143 おくびょう H100 B4 C148 D4 S252
進化後167-110-141-174-136-143
しおふき
193-126ヒードランをダブルダメ威力150で乱数一発(50%)
あくのはどう
207-151ブルンゲル(サザンの眼鏡悪波確定耐え配分)を確定二発
はどうだん
193-126ヒードランを残飯回復二回込で確定二発
砂下207-120バンギラス低乱数一発(12.5%)
194メガガルーラのおやこあいすてみタックル確定耐え
216シャンデラのシャドーボールをほとんど二耐え(97%)
カポエラー 145-130-115-×-130-132 ようき H156 A116 S236
ヒードラン 179-×-127-200-127-104 れいせい H100 B4 C252 D4 S148
ふんか
167-170ギルガルドをダブルダメ威力150で乱数一発(37%)
ラスターカノン
202-150ニンフィア確定二発
砂下207-120バンギラス乱数二発(98%)
だいちのちから
198-126ヒードラン確定一発
167-170ギルガルド乱数二発(90%)
クレセリア 223-×-160-100-178-105 おだやか H220 B156 C36 D92
204バンギラスの黒い鉄球なげつけるを確定耐え
190メガゲンガーのシャドーボールを大体二耐え(88%)
霊獣ランドロス 195-148-120-137-122-113 ひかえめ H244 B80 D172 S12(VUUVVV個体)
だいちのちから
167-170ギルガルド確定二発
いわなだれ
153-91ファイアローをダブルダメで乱数一発(31%)
めざめるパワー氷
215-115メガガブリアス確定二発
146ファイアローのブレイブバード確定三発
222ギルガルドのシャドーボールほぼ三耐え(最高乱数×2+乱数上5つなら落ちる)
準速60族抜き
ニンフィア 195-×-93-177-150-58 れいせい H196 B60 C244(VUVUU1個体)
146ファイアローの鉢巻ブレイブバード確定耐え
244メガゲンガーのヘドロばくだんを最高乱数以外耐え
採用順 カメックス+ニンフィア → 霊獣ランドロス → ヒードラン → クレセリア → カポエラー
個別補足
カメックス
前述のとおり、鋼や炎にとても強くカポエラーやドーブルより早い猫騙しポケモン。それ以外も非常に優秀な要素を解説。
・猫使いなので攻撃役と初手で並べやすいのに自身も高火力全体技が使える為、圧力が低い初手が出てきた場合全体技連打で制圧がかけれる
主に対トリパなどで非常に役に立つ。強力な二択掛け選出がとても出しやすいのは素晴らしいの一言。
・猫+ニンフィアの並びはニンフィア中央が定石であり、ガルーラやカポエラーの場合対角に鋼が出ると辛いがカメックスは波動技で手が出る
配置負けを解決するためにガルーラ入りはガルニンフィアカポのような選出を行う訳だがこの構築はカメニンフィアクレセの様な選出が選択肢に加えれる。
・猫+ニンフィアのほぼ共通弱点、ギルガルドに対してワイドガードにもかからない技で高い打点が持てている
偉い。ついでに対角でも届く。超偉い。
配分は猫騙し組、ヒードランを抜ける最速から確保、身代わり持ちが多いヒードランの遂行を上から行えるのは非常に優秀。
次に火力をブルンゲル確定二発のラインに設定、これで一般的構成の霰トリパ(超霊+炎+ノオー)にかなり強い駒と言える。
残りをHに回したらちょうどメガガルーラの捨て身耐えになったのでこれで完成とした。欲を言えばガルドのシャドボ二耐えもしたかった(
カポエラー
珍しく「とりあえずカポエラー」ではなく採用順番が最後だった。
猫騙しメガカメックス+霊獣ランドロスの組み合わせは強いポケモン二匹でカポエラーを再現したような組み合わせであると考え、
当初はカポエラー抜きの構築を予定していたが結局岩の一貫やワイガのありがたさに相手のワイガも辛いわでカポエラー先生に帰って来てもらった。
二枚威嚇の形はニンフィアは物理耐久が高いポケモンでは無く、前述の猫+ニンフィア選出でカポを端に置くと対角の物理に威嚇が入らない点を解決出来る点で
ニンフィア構築において大きなアドバンテージだと感じた。カポ自体の負担が減らせるのも低い単体性能が更に下がったXYではありがたい。
技構成は採用理由からすぐ決まり、持ち物もダークホール絡みの並びを考えるとカゴのみにすぐ行き着いた。
バンギラスに先行できる保証がほしい、カポカメ選出の時にカポが相手のカポより早ければカメが攻撃に回れる点などを考え配分はS振り。
ヒードラン
ニンフィアの苦手な鋼、炎、毒の全てに出ていけるポケモン。フェアリー四分の一でフェアリーに打点があるという点も非常に大きい。
このポケモンがニンフィアにとって最大の敵であるので相手のニンフィア対策として非常に有効なのは間違いないが、上記の通り
このポケモンはニンフィアと相性がいいので相手側にもヒードランがいることが多々ある(現状ニンフィア入りでドランがいないことのほうが珍しい)
そうなると自分のドランが相手のドランに先行大地でもされようものならこちらのドランが相手の鋼炎を倒すという事も、
ヒードランがニンフィア入りへの対抗策というのにもかなりの問題が出るので持ち物をシュカのみに即決。ニンフィア自体への遂行もめざ地にケアがかかる。
技構成はスキンハイボ組を見ている為遂行速度が高いラスター、相手のドランを倒す大地、詰めを担う事が多い駒なので守る。
最後は命中安定でカメと並んだ時にニンフィアの様に二択掛けが出来る噴火。HPが削れると炎技の遂行が不可能なのを嫌うなら熱風でもいいだろう。
素早さはギルガルドやニンフィア、ハッサムなどより通常下で早くあって欲しく、トリル下でFCロトムより遅くあって欲しいという考えから。
クレセリア
安定した耐久で場作りを行うサポーター。XYでも素晴らしい安定感は健在。採用理由は「滅びパ耐性があるトリックルーム使い」。
技構成は採用理由からトリックルームとスキルスワップを確定。まずトリル。これがないと足が遅いだけの集団になってしまうので必須。
スキスワ。こちらは対滅びパで相手の影踏みポケモンから影踏みを奪うのが主な仕事。これがないとこのPTは滅びパにほとんど負けてしまうので必須。
これのおかげで滅びパにはほぼ負けなしなので評価は高い。他にもフェアリースキンや親子愛、力持ちなどを取り上げるプレイングもしばしば。
三枠目はサイキネを選択。火力も範囲もいまいちだが殴れるか殴れないかはとても大きな差がある。
最後に選択したのは電磁波。相手に早い駒と遅い駒が並んでる時にトリルだけだと板挟みで苦しいのを解決出来る。
素早さはヒードラン+1であり動かしやすいこのポケモンがS関係が怪しいと思われる相手と同ターンに動ければヒードランとのS関係もほぼ把握できる。
持ち物はダークホール、その他状態異常でのS操作失敗を防ぐラムのみ。
霊獣ランドロス
ニンフィアの苦手な鋼、炎、毒の全てに出ていけて打点を持っている上に威嚇持ちという最高の相方。
ランドロスにしては珍しい耐久ガン振りの個体だがトリトドンの様なポケモンを採用している感覚というとわかりやすいか
ニンフィアの事を考えギルガルドやヒードランでも後出しが可能な形を目指しこうなった。
大地の力を採用しているのはぱっと見でわかる通り地震が打ちづらすぎるのもあるがワイドガードギルガルドを早急に処理したい点も大きい。
対滅びパ性能もメガゲンガーに打点を持ちながら交代技持ち、且つあちらからのシャドボに余裕があり非拘りなので金縛り絡みも余裕があるという素晴らしさ。
めざ氷は相手のランドロスと素の状態でマトモに戦える駒が少なかったので採用。
とにかく使用感がよく適当に交代しては引っ込めしながら味方が頑張ってればいつの間にかコイツが詰め筋になっている試合も多い。
ニンフィア
構築の始点である崩しのエース。ヒードランやランドロスと違い耐性はさほどないのでコイツで勝ちというよりかはコイツで崩してランドドランで勝ちのイメージ。
ヒードラン以外のすべてのポケモンにハイパーボイスを打てばいい空気があるのであらゆるポケモンが仮想的ということでC全振り。
ワイドガードを避けれる技としてムーンフォースを入れて99%完成しているのでとりあえず唯一の敵ヒードランを一応倒せる様にめざ地。
最後は本当になんでも良いのだが一応重めなモロバレルへのサイコショック。当初は破壊光線を採用していたのだが3回押して2回外れたので消すことを決めた。
素早さは他のラインも考えられるが今回はトリル下で鉄球ではないバンギラスなら先に動けることを評価し最遅で採用した。
良い点
・命中不安技がサブウエポンの岩雪崩のみ
・強力な全体技が三枚で試合が組み立てやすい
・猫騙し二枚、ワイガ一枚、威嚇二枚、トリルクレセで広い範囲に出せる安定感
・高めの耐久値を持っているポケモンだけで構成されている
悪い点
・強力な物理と負けん気勝ち気ポケモンの並びの辛さ
・カメックスで処理が難しい水(水ロトム、マリルリ、マンタイン、チョッキブロスター、瞑想スイクン等)の処理がほぼニンフィア一任になっている
・ラムクレセリアがいるものの遂行速度、神秘の守り不採用の点を考えるとモロバレルが実質ヒードラン一任の形である
・火力の高い電気(10万ボルト)・霊(シャドーボール)の一貫性(他にも一貫しているタイプがあるが何かしらでの誤魔化しが効かないこれらが特に辛い)
この構築を考えて100戦ほど使用して気づいた事はニンフィアというポケモンはドサイドンの物理と特殊をひっくり返した様なポケモンなのではないかという事。
ドサイドンといえば物理にはある程度数値で動かせて特殊には中々動けない鈍足であり、あまり耐性は良くないので耐性受けや後出しはしづらいポケモンです。
構築を考えた際は上にも書いた通り私自身も、対戦相手のPTを見るにも眼鏡ハイボへの耐性が甘い事が多くとても強いイメージを持ちました。
なのでニンフィアには大きく仕事を任す形(対水、対電気あたりにおいて特に表れている)で構築しましたが、これが少しマズかったです。
実際に使ってみるとキッチリとフェアリー耐性を確保している人も増え始め、そこにニンフィアに大きく任せてしまった役割対象もつるんでいると
必然的にニンフィアを大切にしながら交代戦をしないといけません。このサイクルの過程でニンフィアが耐性受けでは無く割と微妙な数値受けでしかも鈍足な為
非常に苦しい内容になってしまいます。負けん気勝ち気+物理と並んだ役割対象も同様で水や電気に対してキッチリと役割を持てる駒の足りなさを感じました。
駒不足の点も悪いですが、ニンフィア単体としてもドサイドンの主流な使い方であるトリルに特化して死に出しからの隣にも強力な攻撃役を並べて一気に制圧する形を習い、
同じような形で交代戦をしないでよいPT構成で使うのが一番光るのではないかと思いました。整った時の制圧力が高いのも両者の共通事項です。
出発点が間違い気味だったという怪しさだったが残りのポケモン達の性能も非常に高く、悪い点にあまり引っかからなかった試合に関しては
盤石の試合運びができ使用感、勝率共にかなりよかった。猫騙しメガカメックス+耐久振りチョッキ霊獣ランドロスは特に素晴らしかったので今後も考えていきたい。
戦績
140勝11敗